わたしたちの「クネット」への自信を一段と深めてくれたこと。
それは「天童木工」さんとの出会いです。
というより、これはわたしたちからの一方的なプロポーズでした。
「クネット」が世に出て以来、わたしたちの思っていた以上に早くその価値が認められ、年々駅や公園、病院などの公共的な意味合いの強いの施設や建物に数多く採用されてきました。
お年寄りや、足腰に不自由を感じている方のお出かけの際にお役に立てている、との自負はありましたが、日常生活においてもまだまだお役に立てるはずだ、とも少なからず思っていました。
それには一般の住宅でも広く使っていただくことだ。となると、メタリックなものではなく、日本の木造住宅に合う100%木材の「クネット」しかない、という結論に行き着いたのです。
あの「天童木工」さんにお願いしよう、と、恐る恐る山形県天童市の「天童木工」さんを訪問したところ、驚いたことに、わたしたちの申し出を二つ返事で引き受けてくださった。というより、こういう製品こそ「天童木工」がつくるべきものなのだ、とまで言ってくださったのです。感激しました。さすが世界の「天童木工」だと思わされました。
そして試作と強度テストを繰り返すこと半年以上。400kg超の重量圧にも耐えられる強度をクリアして製品化に成功しました。
「天童木工のクネット」の誕生です。そのカタチを目の当たりにしたとき、再び感激、ほんとうにうれしかった。
これは「天童木工」だけの60年以上に渡る成形合板という高度な技術があったからこそ叶えられたことです。
薄い板を幾枚も重ねて型に入れ、圧力と熱を加えることで、まっすぐな板から様々な形を作り出すことができる高度な技術。
無垢材よりもすぐれた強度を持ち、なおかつ軽量で繊細なデザインをも可能にしてくれるものだそうです。
わたしたちは神様から最高の贈り物をいただいたようなきもちです。
ご自宅の階段、玄関、トイレ、など毎日毎日の行動の中で、この「天童木工クネット」は、 お年寄りをはじめとする多くの方々にどんなに喜ばれることでしょうか。天然木材の柔らかな肌合いに手が触れるときの 安心感は、想像以上のものでしょう。
大切な一生ものの家具として、一つの財産にしていただけるものです。
人のくらしを考え、人のこころに寄り添う家具をつくり続けていきたい、という
「天童木工」とわたしたちのきもちが一つになって生まれました。